右手には正義を。左手には空虚を。






僕が僕である為に必要なこと。

例えば、朝起きて顔を洗うのと同じように。
満員電車に揺らされながら学校に行くように。
疲れて死んだように眠るように。



他人に逢うときには持っていなくちゃいけない。
僕がぼくになるために。
当たり前のように持っていなくちゃいけない。





正義は体裁のため。
空虚は・・・






嗚呼。
自分が壊れていく。
知っていた。
両方とも自分なのに。
無理矢理分けて。
惨めな自分。
社会に適合出来ない異端者。
それを演じているふりをしていたんだ。
なんて愚かなんだろう。
異端者なんかじゃなく、只の弱虫だって。
凡人だって。

僕が一番知っていたんだ。
でも否定して、僕はぼくを創った。
そう、僕は神になった。


ぼくは何をされても耐えて、馬鹿馬鹿しいと逆に嘲笑っている孤高の正義だった。
周りの中でただ一人の大人だった。



でもぼくは。
ぼくは心の中で嘲笑って、
何も出来なかった。
何も出来ないクズ。
社会のゴミ。
親に甘えて適当に生きる
そんな価値の無い人間。

世の中には価値のない、勝ちのない人間も居て、
僕はそうだった。

そしてぼくもそうだった。




どうしよう。
もう僕には右手は無い。





そうか。
これが報いなのか。
偽り続けて真実を否定し続けた僕への。

じゃあ、だれからの?
ぼくからのだ。
ぼくが怒ったんだろう。



じゃあ、僕はぼくの怒りと悲しみと憤りを
左手を差し出して償おう。


でも其れは違う。
違う違う違うちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがう





やっぱり僕は卑怯者だ。
両腕を失えば、
同情の対象。
今のままの僕でも許される。
赦される。









でも、気が付いてしまったから。





僕はぼくを捨てて右手を捨てて、



なんにもない左手と共に歩き出すんだ。






(空虚は僕の為にある。愚かな僕への戒めと、希望。)







 



3/30
嗚呼。意味分からないのはいつものことです慣れました。
知り合いにこんなこと言ってる方が居てそれを元に。
でも私の考えで書いたので実際とは全く違います。
人によってこんなにも変わるんですね。




 

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